老人ホーム・介護施設における食事の課題と食材仕入れのポイント

今回は、老人ホームや介護施設で提供する食事の仕入れのポイントと課題点などを紹介いたします。

高齢者用食材を選ぶ際のポイント2選

ポイント①　高齢者が食べやすい食材を選ぶ

高齢になると、足腰だけではなくあごの筋力も低下してしまいます。また、歯の本数も減ってしまうことがあり、食べ物をかみきったり、咀嚼することが難しくなります。

咀嚼したものを飲み込む力も弱くなることで、誤嚥してしまいかねません。高齢者にとっては誤嚥が命にかかわるような重大な事故につながることもありますのでしっかりとして対策が必要になります。

高齢者が食べやすい食材の特徴は「ぬめりがある食材」「柔らかく噛み切りやすい食材」などがあります。

ぬめりがあることで、口の中で食材がまとまって飲み込みやすくなります。

また、食材が柔らかいことで、あごの力が弱くても食材を小さく噛み砕きやすくなることはご理解いただけると思います。

そのような特徴を持った食材として良く上げられるものとしては、納豆、豆腐、種を抜いたおくら、なめこ（なめ茸）、とろろ昆布などがあり、決して数は多くはないものの探せばお望みの料理に合った食材を見つけることができるでしょう。 逆に食べづらいのは、硬くて噛みにくい食材や、繊維質で口の中に繊維が残ってしまうような食材があげられ、このような食材を提供する際は、調理などにひと手間を加える必要がありますが、心配であれば、できる限り避けるのが無難です。

ポイント②　手間のかからない調理済みの食材を選ぶ

次に考慮すべきなのが、調理にかかる人手の問題です。物価高や人手不足で、人件費はますます高騰していくことが考えられます。介護業界は慢性的な人手不足に悩まされているという側面もあり、今後、高齢者施設や老人ホームにはますます、人件費を抑えたシフト管理など経営的な視点が求められます。そんなとき、提供する食事に調理済みの食材を使用すれば、調理にかかる時間や人件費を削減することができるのです。省人化と調理時間の削減することで、手間や経費を抑えながら、新鮮で品質の高い食材を使用した食事を提供しましょう。

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